インプラントアンカーは矯正治療用の固定源

矯正治療にて歯を動かす際には、周りの歯が動かしたい歯を押したり引っ張ったりして動かします。

周りの歯を固定源として、動かしたい歯に力をかけるわけですが、反作用によって固定源が動いてしまうこともあります。

周りの歯を動かしたくない場合や歯に固定源を求めるのが難しい場合には、歯茎にチタン製のネジを埋め込みこれを固定源とします。インプラントアンカーやインプラントスクリューと呼ばれ、歯を失った際に行うインプラントよりも細く、矯正治療の役目が終えたら外します。

当院では必要な場合にはご相談して使用することもあります。まずは顎間ゴムと呼ばれる輪ゴムの力を利用しますが、難しい場合にはインプラントアンカーがとても役立ちます。

続いてインプラントアンカーの利点と欠点について考えてみます。

＜利点＞

１、効率よく歯を動かすことが可能。インプラントアンカーを固定源として様々な歯の動きが可能になる（奥歯を奥側へと動かす遠心移動など）。

２、治療が早くスムーズに進めることが可能になる。

＜欠点＞

１、麻酔をして歯茎（顎の骨）に打ち込む必要がある。

２、インプラントアンカーの頭の部分のでっぱりが気になる事がある。口内炎などになる場合がある。

３、感染などを起こして自然に外れる事がある。

４、別途費用がかかる。